メタボ健診の義務化と上手な使い方

メタボ健診の内容には、血糖値も含まれます。血糖値とは、血液内のグルコース（ブドウ糖）の濃度のことです。これは、体内に適切な量の糖分が摂取され、そしてその糖分がしっかりとコントロールされているかということを知る上で非常に重要な値となります。

血糖値が上昇すると、膵臓から分泌されるインスリンによってそれが制御されて調整されます。しかし、このインスリンの分泌量が少ない、あるいは十分な働きができないような場合には、高血糖の状態が慢性的に継続し、その結果糖尿病になってしまいます。

従って、血糖値の重要性は糖尿病を検査する点にあります。

ただし、血糖値は比較的変動しやすい数値です。例えば食後にはかなり高くなります。また、発熱や過度の痛みがある場合や、ストレスを強く感じている時にも大きく上昇する場合があります。そこでメタボ健診の際には、「直前に食事を取らない」ことを要求されるのです。

メタボ健診による血糖値の基準値は110mg／dlです。指導の対象となるのは、これを上回っている場合です。しかし、血糖値が高いからと言って必ずしもそれが糖尿病などの前兆であるとは限らないため、指導を受けることになったら落ちついていることが重要です。
専門家は、そのような背景をしっかり把握しており、そのためまず受検者の状態から問診することが多いと思います。その時は見栄など張らず正直に答えましょう。それが間違いなく正確な診断をして貰えるためにぜひ必要なことです。